2010/08/31

一夜限りの一夜城

今回の旅から、ブログを書くためノートパソコンを持ってきました。

いざ、このブログの更新や写真の整理をし始めると、思ったより時間がかかって大変です(汗)。できるだけ、今日の出来事は今日中にアップしようと思っていましたが、ちょっと無理っぽいです。

ということで、このブログをアップしたときと、実際の日にちには、数日の時差が生じてしまいます。文章も書き殴り感の強いものになってしまうと思いますが、試行錯誤しながら、ちょろちょろ書き進めたいと思っています。

出発前、秋葉原で記念撮影初日、秋葉原で友人と会っていると、この前、能登半島を1周してきたという旅好きの大学生に声をかけられ、すっかり意気投合。そのノリのまま、午後6時すぎ、とうとう出発しました。

千葉県の佐倉まで行く予定でしたが、暗くなってしまったので、東京と千葉の境となる江戸川の河川敷で野宿。

江戸川河川敷やっぱり河川敷はいい!
景色はいいし、川が近いので、とても涼しく感じます。まさに野宿にはぴったり。ただやっぱり久しぶりの野宿。寝付きが悪く、あまり寝ることができませんでした・・。

27日(金)、早朝野球のかけ声に背中を押され、真っ青な空の下、千葉県佐倉市にある国立歴史民俗博物館(歴博)へ。本格的に旅立つ前に、日本の歴史民俗について、ざっとおさらいしに行くことに。

葛飾八幡宮旅のあいだ、目にとまった地元の神社に「朝の挨拶」をしに行くことにしているので、国道17号沿いの葛飾八幡宮に立ち寄り、心を静めます。
40㎞ほど自転車をこぎ、10時頃、到着。思ったより体力消耗して、ヘトヘトです。冷水機で水をがぶ飲みしてもまだ足りません・・・。汗が止まり、体が落ち着くまで30分もかかりました。

平城京朱雀門の縮小模型展示を鑑賞していても、体の疲れがとれない。。僕としたことが・・・。

どうやら、睡眠不足と、久しぶりの自転車フル装備(フロントバッグ&前後両サイドにサイドバッグ、荷台にテント・寝袋他)に、ノートパソコン一式を背中にしょっていたのが、こたえたようです。

休憩コーナーで仮眠したりしていると、ほとんど回らないうちに午後5時になり、タイムアップです(涙)。

歴博を出て、佐倉城址公園を散策。
実は、佐倉には前回の旅で来ています。
ここ佐倉城は、小田原城、川越城と並ぶ、江戸警備の3大拠点の城として、日本100名城に選定されています。
前回来たときに、百名城のスタンプを押しました。

城址公園を散策後、男の人(山田さん)に声をかけられ、城址公園内の大きな東屋で1泊することを勧めてくれました。その男の人と東屋でひとしきり話をしたあと、そこに泊まることに。
深夜、若者のかくれんぼ(?)の声が響きわたり、また寝付けません・・・。

旧河原家住宅28日(土)は、佐倉観光。
武家屋敷や、旧堀田邸佐倉順天堂記念館佐倉新町おはやし館に行ってきました。



客座敷で記念撮影旧堀田邸では、ボランティアガイドの方に解説を頼み、一緒にみて回りました。
渡り廊下の網代天井や、茶室のベンガラ壁、忍者封じの2重床など、あまりの豪華な造りに感心していると、説明パネルコーナーに「愛知県津島」とあるのに気づきました。
なんと、旧佐倉藩主で老中まで輩出した堀田氏は、僕のふるさとの津島にある堀田邸の分家だということです。

津島の堀田邸は、僕の実家から歩いて10分ほどの津島神社の隣にあります。その前を数え切れないほど通っていますが、中に入ったことはありません。「まさか、こんな偶然が!?」と、びっくり。

ガイドの方は一昨年、津島の堀田邸を見に行ったらしく、僕の知らない津島をいろいろと教えてくれ、思わぬところで、地元話に花が咲きました。

佐倉新町おはやし館午後5時前、佐倉新町おはやし館の管理人にお礼を言って出発。図書館に立ち寄ったあと、城址公園へ。

城址公園には、佐倉城があったときの曲輪の跡が残っています。本丸跡には、3層3階の佐倉城天守が建っていた天守跡があります。今日はそこに僕の“お城”を建てることにしました。

天守址に一夜城秀吉真っ青の、一夜城。

やっと、敬愛するドン・キホーテ殿が渇望した、一国一城の主になりました。


深夜、目を覚ますと、“お城”の中が、ほのかに明るくなっています。
こんなところに電灯なんてあったのかと外をのぞくと、届きそうで届かない、満月に近いお月さま(居待月)が、こがね色に輝きながら、すぐ目の前、空の真ん中に浮かんでいました。

朝、いそいそと“お城”を畳み、夢の世界から撤収です・・。

我がふるさと 津島

僕は、愛知県名古屋市で生まれましたが、幼稚園に入るときに名古屋から西に20㎞ほどの津島市に引っ越しました。

尾張(愛知県西部)が歴史上、最もクローズアップされるのが、戦国時代 ー織田信長の時代ー です。

現在はさびれ気味の地方都市である津島市ですが(佐倉市と似てる!?)、戦国時代、尾張と伊勢を結ぶ河港町・自治都市「津島湊」として、尾張で最も貨幣経済が発展していた商都でした。

※「津島」の名称は、津島神社の祭神であるスサノオノミコトが、出雲から、玄界灘に浮かぶ対馬、そして伊勢の松下社を経由して移ってきたこと(参考:津島神社の社伝)などから、「対馬→津島」という説があります。

信長の祖父・信定が津島湊を手に入れ、その経済力をバックに、信長が尾張を統一し、天下人への礎を築きました。
諸説ございますが、信長が構想した革新的な「兵農分離」は、津島湊の経済力がなければできなかったと勝手に信じています。

そんな津島には、歴史ある街並みが今も残っています。
僕の大親友の家は、間口が狭く奥に長い、町家建築の建物です。
彼の部屋は、玄関から、通り土間を渡り、サンダルを履いて箱庭を抜けた奥の建物の、急階段を上った2階にありました。

そうだ!
彼の祖先はきっと、津島で脈々と代を重ねているはずだから、今度、お雑煮について聞いてみることにしよう!
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2010/08/25

新たな冒険が始まる。いざっ、Vagabond Journey へ!

もう、行かなきゃっっ!!

小中高を通して、一度も夏休み中に宿題を終えることができなかった僕らしく、出発も当初の計画から延びに延びました。

今、出発のワクワク感と、日常の楽しさの2つの心がせめぎあっています。

先輩や、後輩、友人たちと、家で鍋や手作り料理パーティーをしたり、地元のお祭りに行ったり、壮行会を開いてもらったりした毎日が楽しく、この生活から離れたくないという思いが、にょきにょき頭をもたげ、出発するのに、どうにもこうにも後ろ髪を引かれる思いです。

人生は旅・・・
なんて、語るには、まだ、はるか遠い。
行く手には、険しい山がそびえ、風神雷神が隠れていそうな厚い黒雲が迫ってきています。

ただひとつわかっているのは、人生は旅・・ではなく、旅はきついほど面白いということ。
人生が思ったとおりにいかないように、旅も思ったとおりにいくことがありません。
でも、だから、面白いんです。
すんなり、スムーズにいっちゃったら、つまんない。
雲から射す、ひとすじの光は、いつも、僕を慰め、励ましてくれます。

いろいろ、ありがとう。
じゃっ、ぶらっと行ってきます。
すばらしい人たちに会いに!

--
残暑厳しい出発前日
弟のアパートにて
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2010/08/24

「芸術で飯が食えるか?」について考える。

先日、友人の伊藤知宏くんと激論したのもあり、ここ最近心にひっかかっているのが、「芸術で食っていけるか?」という問題です。
この高尚な問題について、甘っちょろく、浅はかな、青臭い、僕の考えを書いてみることにします。

僕は、以前、真の「芸術作品」は博物館や美術館で鑑賞するものであって、値段をつけて売りに出す作品は、何かいかがわしい、商業的な匂いのする、真の芸術じゃない。と漠然と思っていました。

しかし、最近、僕の考えは間違っているんじゃないかと疑問を持つようになりました。

なぜ芸術作品に価格表示があると違和感があるのでしょうか?
それはおそらく、美術館や博物館ばかりで絵を見たり、目が飛び出るような金額で名画が落札されたなどのニュースを聞いたりしていたため、絵が身近なものではなく、僕とは別世界のものだと思っていたからだと思います。

芸術で食っていくということは、つまり、作品を売って「お金」を稼ぐことです。
作家が生活するため、作品に値段をつけるのは、しごく真っ当なことで、絵を売る行為は、なんら芸術性を損なうものではないと、今は思います。
そりゃそうですよね。現在、“真実の美・永遠の美”として語り継がれている作品の多くも、当時はパトロンの要請であったり、売り物だったりしたわけですから。
作家は、堂々と値段をつけて、堂々と売ればいいと思います。

—画廊からの発言— 新世代への視点2010」の最終日の8月7日、僕は、「新世代」の芸術を「その視点」から見てみました。

まず、伊藤くんから。
伊藤くんの大きな作品は、約15万円~25万円で売っていました。
買うとなると飾るスペースを考えないといけないため、日本の家には、ちょっと大きすぎます(注:伊藤くんは当然わかっています。)。
しかし、ギャラリーなつかで開催していた「小品展」で、伊藤くんの作品がひとつ売れていました(18,000円)。

この企画展で、最も売れていたのは、「ギャルリー東京ユマニテ」で展示していた富田菜摘さん「さんざん待たせてごめんなさい」の作品です。

等身大作品群と、富田菜摘さん今回の彼女の作品の目玉は、発泡スチロールなどで作った等身大の人形に、チラシや新聞、雑誌などをコラージュして作った作品です。
「Japan Times」のみを貼ったビジネスマン。「少年マガジン」のみの子ども。「折込チラシ」のみのおばさんなど、1つ1つの作品に個性があります。

ミニチュア版コラージュ作品細かいところまで丁寧に作り込まれたミニチュア版の作品もあり、フィギュアみたいで、僕みたいな素人でも十分楽しむことができる作品です。
幕内政治さんのブログに詳しい解説が載っています。


金属廃材で作ったヤドカリたち奥の部屋には、ビール瓶の王冠など、金属廃材を組み合わせて作ったヤドカリなどのミニチュア作品がありました。部屋にひとつ、置いておきたくなるような、かわいらしい作品でした。


壁に貼ってある作品リストを見ると、等身大作品の、「CanCam」のみを貼った女の子(241,500円)を筆頭に、全てのミニチュア版のコラージュ作品(63,000円~189,000円)、金属素材のヤドカリたち(21,000円~31,500円)などが売約済みになっており、価格を合計すると100万円を超えていました。

先日、伊藤くんの紹介で知り合いになった、現在イギリスのスレード芸術大学に通っている木下さんから、ちらっとイギリスのアート事情を聞きましたが、アートの本場であるヨーロッパのイギリスでも、日本と同じく芸術1本で食べていくのは相当厳しいということでした。

考えてみれば、もともとファインアートの世界は、厳しい世界です。
先日、展覧会(シャガールーロシア・アヴァンギャルドとの出会い)を見に行ったシャガールも、若いころは貧乏で、安いニシンばかり食べていたそうですし、今をときめく村上隆さんも、30代半ばまでは、コンビニで賞味期限切れの弁当をもらったりして生活していたなどなど、芸術家の貧乏話は、枚挙にいとまがありません。
貧乏は決して悪いことではありませんが、しぶとく、あきらめずに、自分を信じ、自分の芸術を貫くことは、難しいことです。

現在、日本は、アートブームみたいです。
21日に開幕した、「アイチトリエンナーレ2010」や、瀬戸内国際芸術祭2010、新潟県の越後妻有(越後妻有 大地の芸術祭の里2010)に代表される「里山アート」など、日本各地で、アートプロジェクトが進行中です。
若者向けの雑誌でも、アート旅特集が数多く取り上げられるなど、特に僕たち、20代・30代の若者の中で、アート好きが増えているようです。

ミュージアムカフェニュース:
アート好き若者増えた、美術・博物館の入場者10年で倍増

里山アート等によく行っている友人に聞いたところ、里山アートは、芸術を買うという感覚ではなく、日常から離れた旅の雰囲気のなかで、アートにふれることができることが魅力だと、1石2鳥感覚で楽しんでいました。

僕は芸術に興味がある者として、「芸術で飯が食えるか?」って問題を、実は、けっこう楽観視しています。
日本には、これだけアートを楽しもうとする人たちがいます。
僕みたいな普通の一般人ひとりひとりが、ちょっと意識を変えるだけで、案外、社会って変わっていくんじゃないかなって思っています。
僕個人は、アートメーターのサイトが気に入っていて、ちょくちょくここで絵を見ています。ここの絵なら僕でも買えるかもしれません。もし心安らげる絵を見つけて、僕にも手が届くささやかな価格だったら、ちょっと買ってみようかなと思ったりもしてます(ちょっと今のアパートじゃ厳しいですが(汗)。)

ショッピング感覚で絵を買う習慣が芽生え、ブランド品や、携帯代、フィギュアなどに消えていく多額のお金が、各個人が表現するアート作品に少しでも還元されていけば、アートの中心が、パリでもニューヨークでもなく、東京になる日がやってくるのではないかと思いをめぐらせています。

ゆっくりゆっくり、その方向へ進んでいけばと願っています。

ということで、

伊藤くん、がんばれ!

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2010/08/20

すごいぞ!「国立国会図書館サーチ」

2日前に、『「国立国会図書館サーチ(開発版)」が公開』の記事を読んでから、国立国会図書館サーチを使って、ベストセラーから希少本まで、いろいろな本を検索して遊んでいました。

すごいっ!熱い!やばい!

初めて使ったとき、アドレナリン、でまくりました。

僕は、なるべく「本は買わずに借りて読むスタイル」をとっているので、図書館によく行きます。

どの図書館に在庫があって借りることができるか調べるため、荒川区・台東区・文京区・豊島区の図書館サイトで、頻繁に書籍を検索しています。
これらの検索を「国立国会図書館サーチ」だけですることができ、とても便利です。(3月からカーリルというサイトがやっていたみたいです。)。

また、都道府県立図書館の蔵書検索や、Googleブック検索等へのナビゲートなども同時に行うなど、役立つ機能満載で、リンクをどんどん辿っていくと思わぬ書籍を発見できたりします。

ちなみに、「ダークエネルギー」を検索すると、連想キーワードの中に「ガンダムシリーズ登場勢力一覧」の項目が出てきました(迷走?!)。

とにかく、面白いです(笑)。

この国会図書館サーチは、「知のアクセスポイント」を目指す壮大なプロジェクトですが、国会図書館では、平行して、書籍の電子化を進めています。

現在、この分野では、欧米を筆頭に、各国が凌ぎを削って、熾烈な闘いを繰り広げています。
アメリカと(なぜか)イタリアは、グーグルと手を組み、フランスやイギリス等も国家プロジェクトとして書籍や医療情報の電子化を積極的に推し進めています。

書籍の電子化といえば、グーグルですが、グーグルは1企業にしかすぎません。
グーグルは、現在、飛ぶ鳥を落とす勢いですが、100年後もその地位を維持できるでしょうか?
そう考えると、国会図書館が総力を結集して、日本独自の国立国会図書館サーチや書籍の電子化を進めていく姿勢に大いに共感を持てます。

去年の11月、「爆笑問題のニッポンの教養」で国立国会図書館を取り上げていました(FILE091:「No Books, No Life」)。
その時初めて拝見した、国立国会図書館長の長尾真氏から、「なんか真面目でとぼけた、いい味出してるおじいちゃんだな。」っという印象を受けましたが、あの年齢(1936年生まれ)になっても、新しいことに挑戦していく姿勢は、尊敬に値します。僕も見習いたいと思っています。

「国立国会図書館サーチ」で、6月1日のブログ記事『「お雑煮をめぐる冒険」をするわけは。』で書いた「鈴鹿家記」を検索してみました。
実は、先日、国会図書館に出向いたとき「鈴鹿家記」について調べたのですが、やっぱり見つからず、あきらめかけていましたが、、、

でたー!

なんと、「国立公文書館」にあるそうです。

そこかっ!気づかなかった。あぁやられたー。

なんて、とても悔しい気分になりましたが、とにもかくにも、見つかりました。

今日、早速、国立公文書館に突撃してきます!


電子書籍への序曲

先日、僕の本棚に詰まっていた本たちの中から、ハードカバー等のかさばる本を中心に約180冊ほどを、スキャンピ!に送りました。

4月に、Bookscanの記事を読んでから大注目している、書籍スキャンサービス。

※本当は、Bookscanにお願いしようと思っていたのですが、4ヶ月待ちということで、旅との都合上、泣く泣くあきらめました。

この書籍スキャンサービス、著作権法違反かどうか、様々な意見がだされていますが、僕は小飼 弾さんの意見に全面的に賛成で、著作権法違反じゃないと信じています。

今まで述べてきたように、書籍の電子化は、もう待ったなしの状態です。
僕は、こういう新しいサービスをつぶすことは国家的損失だとさえ思っていますし、応援していきたいと考えています。

PDFになって届くのは、旅に出発した後ですが、どういう風に仕上がってくるか今から楽しみです。
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2010/08/10

民家園めぐり 第2回 ~茅葺きの魅力にとりつかれて~

民家園めぐりの続きです。

民家園めぐり 第1回」の最後に書いた、「茅葺き体験」の告知がとても気になったので、7月25日(日)に次大夫堀公園民家園に行きました。

同じ世田谷区にある岡本公園民家園に寄ったあと、午後1時半からの「茅葺き体験」に参加しました。

参加者は4人!茅葺きスタッフや民家園の学芸員は、倍の8人。

参加者のうち、僕以外の3人は常連さんっぽく、純粋な飛び入り参加者は僕1人だけのような気が・・・(汗)。午前の部では、鍛冶の会の人たちが助っ人として参加していたみたいですし、どうやら茅葺きに興味を持つ人は少ない、いや、珍しい人のようです・・・。

茅葺き体験会場この「茅葺き体験」では、茅葺き屋根の部材の呼び方や構造、縄の結び方や茅の葺き方の説明をしてくれました。
今まで何気なく眺めていた茅葺き屋根ですが、構造や葺き方がわかると、より詳しく見ることができるような気がします。
茅葺きの骨組みとなる竹の縛り方は部位ごとに違います。「ロッパカラゲ」などの結び方を教えてもらって実際に自分でも結んでみました(実はすでに忘れています・・。)。

一通り茅葺き教室が終わった後、職人やスタッフの方と話をしました。
第1回に書いた段葺きの話や、茅葺きの耐久年数などについて、いろいろ教えてもらいました。
僕が熱心に聞いていたからか、茅葺塾への参加を勧められました。
茅葺塾とは、年4回、群馬県の川場村に行って、茅場づくりや茅葺建築等を学ぶ塾です。原則、世田谷区民じゃないと参加できないみたいですが、やる気がある人ならオッケーなようです(!?)。もうすぐ旅に出る予定なので今回は参加できませんが、帰ってきたら真剣に考えてみようかと思っています。

来週また来ることを約束して、次大夫堀公園民家園を後にしました。
この日はこの後、日本民家園と、狛江市立むいから民家園にも行きました。

カブトムシのたまり場

カブト虫のたまり場次大夫堀公園民家園の中を散策していたとき、ふと空を見上げると、カブト虫のメスが飛んでいました。
「あっ!」と早速写真を撮ろうと上を見ながら後を追いかけました。そのメスが止まった木に何気なく目を移すと、思わず「おーーっ!」と声を上げてしまいました!その木には、なんとカブトムシが、うじゃうじゃいます。

カブト虫がケンカ中2本のムクゲの木に、30匹は下らないであろうカブトムシが、縦横無尽に動き回っています。こんなにたくさんのカブトムシが集まっているところを見たのは初めてです。ただただ、感動!
その木には、「このカブトムシは持って行かないで!!繁殖中です。」と札がぶら下がっています。人為的にカブトムシを放しているのかな?と思い、民家園の人に尋ねると、毎年、勝手にカブトムシが集まってくるということです。いやぁ、ここは、ものすごい穴場です!でも、採集しちゃダメですよ!?

僕は、カブトムシやクワガタが大好きで、前回の旅の前(約3年前)、埼玉県や千葉県に遠征して捕まえてきたカブトムシやコクワガタを、家で飼っていました。
当時、カブトムシ以外にも、荒川の土手でガサガサ(水辺などでタモを使って魚を捕まえること)をして捕まえた、テナガエビや、どじょう、メダカなども飼っていました(カムルチー(雷魚)の子どもを捕まえたことも!)。

身近な生き物を飼っていると、自分の身の回りの自然が、豊かで、多様性があり、魅力的なものだと気づかされます。
自分のすぐ隣にある自然の素晴らしさに共感することが、生きとし生けるものの幸せな共存につながるんじゃないかと勝手に夢想しています。

7月31日(土)、「生田緑地サマーミュージアム:納涼民家園」を開催している日本民家園へ。

トラストセンターの掲示板途中、寄り道がてら、世田谷区を流れる野川に沿ってのんびり走っていると、「世田谷トラストまちづくりビジターセンター」という建物を発見。
中には、世田谷区や、国分寺崖線、世田谷区に住む生き物の紹介パネルなどがあります。このような施設で定番の、手書きの白板ニュースもありました。

前回の旅の間にも、頻繁にこのような施設に訪れていました。
特に印象深かったのは、北海道の羅臼ビジターセンターと、霧多布湿原センターです。

羅臼ビジターセンターの白板ニュース
羅臼ビジターセンター:知床インフォメーションマップ
さすが、生き物と自然が共生する、世界遺産:知床。「ヒグマ出没!」のお知らせが、いたるところにあり、妙に生々しい。ここビジターセンターの近くでも目撃情報があったと聞いて、恐怖と同時に、恐いもの見たさの好奇心を感じた。海では、イルカや様々なクジラが顔を見せているようだ。おっと、シャチの群れまでやってきている!

湿原センター 中2の子の自由研究
霧多布湿原センター:中2の女の子の自由研究
長崎県から霧多布まで、毎年通ってくる女の子がまとめた、霧多布湿原に関する自由研究。いやぁ、とても詳しいうえに、わかりやすい、素晴らしい自由研究だ。僕の“夏休みの自由研究”『お雑煮』をまとめるためには、この子の爪の垢を煎じて飲まないといけないかな!?

トラストビジターセンターの小物たちシアタールームで、野川の四季をつづった映像を見た後、センター内をきょろきょろ歩き回り、そこのスタッフの方と話をしました。話の途中、スタッフの方が、机に置いてあった液体の入ったペットボトルを手に取り、それを振るとブクブク泡が立ちました。中には、水と世田谷区で採れたムクロジの実が入っています。ムクロジは、別名セッケンノキと呼ばれ、昔、石けん代わりに使用していたそうです。

ビジターセンターをでたあと、次大夫堀公園民家園へ。しかし、今日は茅葺き作業をしていなかったので、旧城田家住宅でしばらく涼んだ後、日本民家園へ行きました。

日本民家園に入園するとすぐ、懸案の「合掌造りの段葺き」について質問しました。
今回は、学芸員の方が奥の部屋にいたので、話を聞くことができました。

北國新聞の記事の通り、「現在、確かに五箇山では段葺きをしていないが、かつて、五箇山の合掌造りは段葺きで葺いていた。」という趣旨のことを、話し始めました。民家園では、設立当初から、五箇山の職人に「段葺き」にしてほしいと特別オーダーをだしているそうです。民家園は実際の生活の場ではないので、「段葺き」に固執することができたのでしょうか?
ただ、民家園に五箇山の合掌造りは3棟ありますが、そのうちの1棟は「段葺き」ではありません。そのことを質問すると、その1棟は、同じ五箇山でも2棟(桂集落)とは筋違いの「利賀集落」の民家で、その地域は元々「段葺き」ではなかったということです。

謎は1つ解決しましたが、「白川郷では段葺きはなかったのか?」などまだまだ疑問な点はたくさんあります。しかし、残りの質問は、実際に五箇山や白川郷に行ったときに現地の職人や古老さんに聞こうと思っています。
また1つ、楽しみが増えました。

浴衣姿のかわいい女の子たちが打ち水「納涼民家園」の行事として、打ち水や、洗濯板体験、蚊帳体験、民家でごろ寝体験などが催されていました。外では女の子が打ち水をして、民家の中では僕がごろ寝。暑さは吹っ飛び、しばらく夢の世界でまどろんでしまいました。

午後5時45分からは、旧作田家住宅で神田京子さんの講談が始まりました。板の間に座布団を敷き、怪談が始まります。「うらめしや~、うらめしや~・・・ギャー!!!」のところで、僕もみんなもビックリ!
背中にひんやりと冷たいものが流れ、ゾクッと一瞬、カナシバリにかかりました・・。

母の塔前広場で「masa2sets」がライブ中6時半に民家園を出て、生田緑地の木立を通り抜け、母の塔前広場に来ると、登戸を中心に活動している「masa2sets」がライブをしていました。けっこう好きなサウンドです。自然に身体がリズムをとる、サマーチューン。軽快なMCがさわやかな風を届けます。野外でこそ持ち味が出るバンドだと思いました。要チェックですっ!

東南アジア(タイ・ミャンマー)の茅葺



タイやミャンマーに行ったとき、都市から離れたところでは、茅葺き屋根の民家をよく見かけました。
※上記のビデオの後半に少し、茅葺き小屋が映っています。

山岳民族の家?茅葺き屋根、竹壁の簡素な家特に、タイからミャンマーの国境に向かっている途中、山岳少数民族の茅葺き集落が点々と目に付きました。

日本では、茅葺き屋根を葺くことはとても大変なので、ミャンマー人の友人に「ミャンマーではどうしているのか?」と、尋ねてみました。友人は、「ミャンマーでは、出来合いの、竹の皮を編んだ竹皮壁や、簡易茅葺き屋根がとても安く売っていて、それを組み合わせて、家を作っているんだ。」と言っていました。トタンとは比べものにならないほど、安いそうです。

日本の豊かさを実感させられます。

山岳民族の家?茅葺き屋根、竹壁の簡素な家でも、幸せは、絶対にお金じゃ買えません!
お金がなくても、楽しいことはそこらへんに転がっています。
その集落にいる人々の笑い顔を見ていると、僕の顔からも自然に笑みがこぼれました。



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2010/08/05

銀座に絵を見に行く -Down,down,down. Down the Rabbit-Hole-

先週と今週の2回、友人の伊藤知宏画伯(!)の個展に行ってきました。

銀座にある11の貸画廊が合同で開催している「—画廊からの発言— 新世代への視点2010」という展覧会が先週の月曜日から始まりました。伊藤くんは、参加画廊の1つである藍画廊で展示しています。

銀座には、画廊が数百軒あります。伊藤くんと知り合うまで、銀座がそういう場所だとは全然知りませんでした。

友人と待ち合わせて、先週の火曜日、藍画廊を訪れました。

藍画廊入口の開き戸の窓から、太い黒線に縁取られた、鮮やかな黄色の物体が目に飛び込んできます。真っ白に塗られた長方形の室内の4面に1作品ずつ、大きな絵がかかっています。
正直、僕は現代アートのことをよくわかっていませんが、とにかくまずは自分の目で見ることが大切だと思っています。数多く見ていれば、いつかよさが分かるように、よさに気づくようになるんじゃないかと漠然と信じてます。(伊藤君の絵については、藍画廊の解説「新世代への視点2010 伊藤知宏展」へ。)

伊藤くんの個展をみたあと、伊藤くんや友人たちと一緒に、ギャラリー58へヴァイオリン演奏会を見に行きました。画廊とヴァイオリン演奏。素晴らしいコラボレーションです。一歩手前の至近距離でヴァイオリンの演奏を見れたのは、とてもラッキーでした。

満員の会場でアンコール演奏が終わった後、伊藤くんを通じて知り合った写真作家の新家加奈さんや、現代アートに詳しいおじいさん、ギャラリー58の個展を担当している鎭目紋子さんたちと楽しく談笑しました。

43rd Sony Aquarium -3D沖縄美ら海水族館-


大水槽のトラフザメ夏休みに銀座へ行ったら、立ち寄らないと。

去年も、旅の前も、もう何度も行っていますが、今年もソニービルで開催している「43rd Sony Aquarium -3D沖縄美ら海水族館-」を覗いてきました。

「3Dテレビ元年」と言われているように、今年は3Dづくしです。1Fからいきなり3Dテレビの登場です。ものすごい臨場感。海水のゆらぎにつられてユラユラ揺れるイソギンチャクの間で、カクレクマノミが“かくれんぼ”をしています。そのリアルな映像から、ふかふかのベッドでまどろむような心地よさが伝わってきました。

去年も8Fの3Dシアターの映像をみましたが、今年もすごい。至近距離から撮影したジンベイザメはほんと目の前で泳いでいるようです。迫ってくる感じが半端ありません。感動っ!ますます、沖縄美ら海水族館に行くのが楽しみになりました。

今週の月曜、他の参加画廊の個展を見に、また銀座に行きました。

ドトールの中を通り抜ける銀座は、以前、NHKブラタモリの「第4回 銀座をブラタモリ」でやっていたように、路地が張り巡らされ、神社が点在する「歴史ある面白い街」ですが、画廊を巡っている時の銀座は、身体が大きくなったり小さくなったり、トランプの兵隊がでてきたりする「不思議の国」に迷い込んだような錯覚に陥ります。



出羽絵理さんの磁器作品広告チラシに掲載されているマンションの間取り図の線だけを1つ1つ切り抜き、それをラミネート加工したものを何百個もつなげたり(山本聖子さん)、紙のように薄い磁器を組み合わせて、かわいらしいオブジェを作ったり(出羽絵理さん。8月6日から始まる「器・小さなオブジェ・道具展」にも参加。)、全ての作家から、自分のオリジナルを模索している姿勢を感じます。
そのこだわりや情熱には、本当に頭が下がります。

でも、「新世代への視点2010」のWebサイトに載っている、作家の言葉(ポエム?)を読んでみても、正直、よくわかりません(笑)。
芸術を理解しようとするのではなく、その奇想天外な作家の世界、ワンダーランドを楽しむという感覚で飛び込むのが、ワクワクドキドキ楽しいのではないかと僕は思います。

今日を合わせ、土曜日まであと3日間、「—画廊からの発言— 新世代への視点2010」は開催されています。アートに興味がある方は、いや、興味がなくても、ウサギの穴に落っこちてみたければ、是非、銀座に足を運んでみてください。

日本橋三越本店 恐竜展

恐竜展のトリケラトプス全身骨格標本銀座に自転車で行く途中、日本橋三越本店の前を通ります。
日本橋三越本店で9日(月)まで開催している「恐竜展」を見に行ってきました。

デパートの企画展なので、恐竜好きの僕にとってはちょっと物足りなく感じましたが、生命誕生から恐竜につながる進化の歴史を、ざっと大まかに知るには、ちょうどいい展示だと思います。

トリケラトプスや、恐竜以後最強の捕食者といわれる、恐鳥パラフィソルニスの全身骨格標本は、でかくて迫力があります。10世紀ごろまでマダガスカルに生息していた、ダチョウをでっかくしたようなエピオルニス(象鳥)の全身骨格標本には均整のとれた美しさを感じました。

※ 尾が地面についた状態の肉食・草食恐竜の縮小模型がありました。おそらく、昔(僕が子どものころ?)作った縮小模型だと思います。現在、恐竜の尾は前後のバランスをとるため、空中に浮いていたと考えられています。

※「民家園めぐり 第2回」は次回に延ばしました。
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